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ロゴから名刺まで!ブランドイメージを統一する重要性

ロゴから名刺まで!ブランドイメージを統一する重要性

「Webサイトは洗練されているのに、名刺のデザインは少し古い」「ロゴは新しくなったが、営業資料はまだ更新されていない」事業の成長期において、こうしたクリエイティブの些細な「ズレ」は、日常業務の中でつい見過ごされがちです。しかし、そのズレこそが、顧客の無意識下に静かなノイズとして蓄積されているとしたらどうでしょうか。

ブランドイメージの統一は、単なる「見た目を整える」という表層的なデザイン作業ではありません。それは、人の脳が情報をどう処理し、何に信頼を置くかという、極めて本質的な心理原則に根差した経営戦略です。一貫性のない情報は、人の脳に負担をかけ、無意識のレベルでブランドへの信頼を少しずつ削り取っていくのです。

この記事では、なぜブランドイメージの統一がビジネスの成長に不可欠なのか、その理由を人の「認知」の仕組みから解き明かし、あなたの会社の価値を最大化するための思考法を提示します。


なぜ「ズレ」は信頼を蝕むのか?:脳が求める“わかりやすさ”の原則

人間の脳は、本能的にパターンや一貫性を求め、それを「安全」で「信頼できる」ものだと判断します。逆に、情報に一貫性がないと、脳はそれを理解するためにより多くのエネルギーを消費します。この処理のしやすさを「認知的流暢性」(※1)と呼び、流暢性が高いほど、人はその対象に好感を抱きやすいのです。

ブランドの「ズレ」が引き起こす3つの認知コスト

  • 信頼性の低下を招く
    Webサイトと名刺でロゴの色や書体が違う、といった些細な不一致が、顧客の脳に「この会社は細部まで管理が行き届いていないのではないか」という無意識の疑念を生じさせます。
  • 記憶に定着しにくくなる
    ブランドイメージが分散していると、顧客の記憶の中であなたの会社が明確な一つの「塊」として認識されず、結果として競合の中に埋もれてしまいます。強いブランドは、常に一つの明確なイメージと結びついています。
  • ブランド価値が希薄になる
    発信する情報に一貫性がないと、ブランドが本来持つ独自の価値や哲学が薄まって伝わってしまいます。これは、価格競争に巻き込まれる一因にもなり得ます。

つまり、ブランドイメージの統一とは、顧客の脳に対する「情報の整理整頓」なのです。余計なノイズを削ぎ落とし、企業の核となる価値だけを、最もわかりやすく、最も強く届けるための高度な技術と言えます。


ブランド創りとは「情報彫刻」である:核を見つけ、磨き上げる技術

では、どうすればこの「情報の整理整頓」を実現できるのでしょうか。それは、企業のあらゆる活動の中から、伝えるべき本質的な価値たった一つを見つけ出し、それをあらゆるメディアで一貫して表現し続ける、というアプローチです。私はこれを「情報彫刻」と呼んでいます。不要なものを削ぎ落とし、中心にある核を磨き上げる作業です。

情報を彫刻するための3ステップ

  • 企業の「核」を定義する
    まず行うべきは、デザインに着手することではありません。あなたの会社が社会に提供する本質的な価値は何か、その「核」を言語化することから全ては始まります。
  • 「ビジュアル・アイデンティティ(VI)」(※2)を設計する
    言語化された「核」を、ロゴ、キーカラー、書体といった視覚言語に翻訳します。これが、あらゆるクリエイティブの判断基準となる揺るぎない「憲法」となります。
  • 全ての「タッチポイント」で一貫した体験を創出する
    Webサイト、名刺、店舗、製品パッケージ、SNS。顧客が触れる全ての場所で、設計されたVIに基づいた一貫した「ブランド体験(BX)」(※3)を提供します。

このプロセスを経て初めて、ブランドは顧客の心の中に、明確でポジティブなイメージとして刻まれていくのです。それは、ビジネスを次のステージへと押し上げる、強力な推進力となります。


最後に:企業の「核」を共に探し出すパートナーとして

クリエイティブの力は、単にモノを美しく見せることにあるのではありません。企業の思想や哲学という、目に見えない価値を社会が認識できる形に「整理」し、その価値を最大化することにこそ、その本質があります。

私たちVIVIBONDは、お客様のビジネスに深く向き合い、その混沌とした情報の中から輝く「核」を見つけ出し、磨き上げる戦略的パートナーです。もし、あなたの会社が持つ真の価値を、まだ社会に伝えきれていないと感じるなら。ぜひ一度、その想いをお聞かせください。共に、未来を切り拓くブランドを創り上げていきましょう。

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【注釈】

※1 認知的流暢性(Cognitive Fluency): 人が情報をどれだけスムーズに、または楽に処理できるかという感覚のこと。処理しやすい(流暢性が高い)情報ほど、ポジティブな感情を抱きやすいとされる。
※2 ビジュアル・アイデンティティ(VI, Visual Identity): 企業の理念やビジョンを視覚的に表現するための体系的なデザインシステム。ロゴ、シンボル、キーカラー、指定書体などが含まれる。
※3 ブランド体験(BX, Brand Experience): 顧客がブランドに触れる全ての経験(Webサイトの閲覧、商品の使用、店舗での接客など)を通じて感じる、感情的・感覚的な価値の総称。

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